• 2025年5月1日

堀ちえみさんも経験。健診で「要再検査」、放置していませんか? ~早期発見のカギ、内視鏡検査を受けましょう~

たなか内科クリニック院長の田中敏雄です。

先日、歌手でタレントの堀ちえみさんが、人間ドックで「要再検査」となり、大学病院で精密検査を受けたというニュースがありましたね。堀さんは2019年にステージ4の舌がんを乗り越えられた経験をお持ちです。今回の検査結果は「今はそれほど気にすることはないけど、今後ドックなどでもきちんとよくみていきましょう」というものだったそうです。

堀さんのブログには、「グレーゾーンは早く白黒ハッキリさせた方が、スッキリします」「やっとホッとした気持ちになれた」と、検査を受けるまでの不安と、結果を聞いて安心された素直な気持ちが綴られていました。


「要再検査」「要精密検査」は、健康を見直す大切なサイン

会社の健康診断や、ご自身で受けられた人間ドックの結果を見て、「要再検査」や「要精密検査」の文字にドキッとした経験はありませんか? 「特に症状もないし…」「忙しいからまた今度…」と、つい後回しにしてしまう方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、健康診断や人間ドックは、自覚症状がない段階で病気の芽を見つけるための大切な機会です。特に、がんは初期には症状が出ないことが多く、健診が発見のきっかけになることも少なくありません。

健診は、いわば体からのメッセージを受け取るための「ふるい分け検査(スクリーニング)」です。「要再検査」や「要精密検査」という結果は、「病気かもしれないから、もう少し詳しく調べてみましょう」という、体からの大切なサインなのです。堀さんの言葉のように、不安を抱えたまま過ごすよりも、きちんと検査を受けて「白黒ハッキリさせる」ことが、ご自身の安心につながります。


なぜ精密検査が必要?特に「内視鏡検査」が重要な理由

健康診断の基本的な項目だけでは、見つけられない病気もあります。例えば、胃がんや大腸がんは、日本人に多いがんの一つですが、早期発見には内視鏡検査(胃カメラ・大腸カメラ)が非常に有効です。法定健診(会社で行われる定期健診など)には、胃の内視鏡検査や大腸の内視鏡検査は通常含まれていません。人間ドックでは、これらの検査が含まれていたり、オプションで追加できたりすることが多いですが、受けていない方もいらっしゃるでしょう。

内視鏡検査でわかること・できること

・粘膜を直接、詳細に観察できるため、レントゲンやエコーでは見つけにくい微細な病変(早期がんやポリープなど)を発見できます。
・疑わしい部分があれば、その場で組織を採取(生検)し、がん細胞の有無などを確定診断できます。
・ポリープが見つかった場合、その場で切除できることもあり、がんの予防や早期治療につながります。

内視鏡検査は、「胃カメラは苦しい」「大腸カメラは大変そう」といったイメージをお持ちの方もいらっしゃるかもしれませんが、当クリニックでは、鎮静剤を使用してウトウトしている間に検査を終える方法や、鼻から挿入する負担の少ない経鼻内視鏡などもご用意しています。どうぞ安心してご相談ください。


年代別リスクと検査のタイミング

人間ドックガイドの情報にもあるように、病気のリスクは年代によって変化します。

  • 40代: 生活習慣病のリスクが上がり、がん(特に女性は乳がん)も気になり始める年代。胃や大腸の検査も意識し始めたい時期です。
  • 50代: がん、心疾患、脳血管疾患の3大疾病のリスクが本格化。男性は前立腺がん、女性は乳がんのリスクも高まります。
  • 60代以上: がんの罹患率がピークに。自覚症状がなくても、定期的な全身チェック、特に内視鏡検査を含む精密検査が重要です。

もちろん、これらはあくまで目安です。ご自身の健康状態や家族歴なども考慮して、適切な検査を受けることが大切です。


健診結果を活かし、ご自身の健康を守りましょう

堀ちえみさんのように、再検査を受けて「異常なし」あるいは「経過観察」となる方も多くいらっしゃいます。しかし、「念のため詳しく調べておく」ことが、万が一の際の早期発見・早期治療につながり、結果的にご自身の体を守ることになります。

健康診断や人間ドックで「要再検査」「要精密検査」の通知を受け取った方、あるいは健診結果に少しでも不安を感じている方は、決して放置せず、お気軽に当クリニックにご相談ください。

経験豊富な医師とスタッフが、丁寧にお話を伺い、適切な検査やアドバイスをさせていただきます。内視鏡検査に関する疑問や不安にも、しっかりお答えします。

定期的な健診と、必要な精密検査で、大切なご自身の健康を守っていきましょう。


健康診断は症状が無い方の中で病気を発見するための重要なツールとなります

健康診断の胃透視(バリウムの検査)で胃炎を指摘されている方や、BおよびC判定の場合でも胃カメラが望ましい場合もあります。
40歳以上で一度も胃カメラを受けたことが無い方やピロリ菌検査を受けたことが無い方も一度検討頂ければと思います。
また健康診断で胃カメラを受けて、再検査を指示されている場合は2-3か月後に必ず再度胃カメラを受ける必要があります。(再検査を指示する場合は胃がんの可能性があるからです)

たなか内科クリニック 078-935-1181 ホームページ