• 2025年10月16日

40代になったら要注意!胃がん・大腸がん、症状がなくても「内視鏡検査」を受けよう

40代、あなたの健康を守るための「見えない敵」に気づいていますか?

40代を迎え、仕事もプライベートも充実し、日々忙しく過ごされていることと思います。しかし、この年代は、体の変化が少しずつ現れ始める時期でもあります。特に、胃がんや大腸がんのリスクが徐々に高まってくることをご存存じでしょうか?

「まだ若いし、特に気になる症状もないから大丈夫」「健康診断で毎年チェックしているから平気」そう思っていませんか?残念ながら、胃がんも大腸がんも、早期の段階ではほとんど自覚症状がありません。症状が出た時には、かなり進行してしまっているケースも少なくないのが現実です。

この記事では、40代からなぜ胃がん・大腸がんのリスクが高まるのか、そして、症状がない「元気なうち」にこそ内視鏡検査を強くおすすめする理由をお伝えします。あなたの未来の健康と安心を守るために、ぜひ最後までお読みください。


1.40代からなぜ警戒すべき?胃がん・大腸がんのリスクと現状

がんは日本人の死因の多くを占める病気ですが、中でも胃がんと大腸がんは、私たち日本人にとって特に身近な存在であり、40代からそのリスクが顕著に高まります。

1-1. 日本人が最も多く罹患する「大腸がん」

大腸がんは、男女合わせた罹患数(診断される人数)が日本で最も多いがんです(2020年データ)。一生のうち、男性の10人に1人、女性の13人に1人が大腸がんと診断されると言われています。また、がんの種類別の死亡数(2022年)では、女性の第1位、男性の第2位となっており、年間5万人以上の方が亡くなっています。

  • 40歳からリスクが急上昇: 大腸がんで死亡する確率は、40歳を過ぎたあたりから急激に上昇します。食生活の欧米化や肥満、アルコール摂取などが発症リスクを高めるとされています。

1-2. 日本で3番目に多い「胃がん」

胃がんは、日本人のがんの中で罹患数が3番目に高く、男性の11人に1人、女性の24人に1人が診断されています。死亡者数も第3位と、非常に多くの方が亡くなっています。

  • 50歳代からリスクが急上昇: 胃がんによる死亡者数も、男女ともに50歳代から急激に増加していることがデータで示されています。
  • ピロリ菌との関連: 胃がんの発生には、胃の粘膜に慢性的な炎症を起こすピロリ菌の感染が深く関わっていると言われています。

2.「症状なし」は危険信号!早期発見こそが命綱

「大腸がんも胃がんも、早期に見つかれば約99%が治癒する」

この素晴らしい事実を知っていますか? がんの中でも、胃がんと大腸がんは、早期発見・早期治療によって非常に治りやすいがんなのです。

しかし、ここに大きな落とし穴があります。それは、早期のがんにはほとんど自覚症状がないことです。

  • 「胃がもたれる」「お腹が痛い」「便に血が混じった」「便秘と下痢を繰り返す」といった症状が出た時には、残念ながらがんが進行してしまっているケースが多いのが現実です。
  • がんの進行度合い(ステージ)が低いほど5年相対生存率(診断から5年後に生存している割合)は高く、早期発見がいかに治療の成功率に直結するかがわかります。

だからこそ、症状がない「元気なうち」に定期的にがん検診を受け、病気の「芽」を早期に見つけることが、あなたの健康と命を守るために何よりも重要なのです。


3. 40代から「内視鏡検査」を強くおすすめする理由

がん検診には、様々な種類があります。胃がんでは胃部X線検査(バリウム検査)や胃内視鏡検査、大腸がんでは便潜血検査や大腸内視鏡検査などです。特に40代から意識してほしいのが「内視鏡検査」です。

3-1. 精度の高い「胃内視鏡検査」(胃カメラ)

胃がん検診として推奨されている胃部X線検査(バリウム検査)も有効ですが、胃内視鏡検査(胃カメラ)はさらに精度の高い検査として知られています。

  • 直接観察の精度: 内視鏡を挿入し、食道、胃、十二指腸の粘膜を医師がリアルタイムで直接観察できます。バリウム検査では見逃されやすい微細な病変も発見できる可能性が高まります。
  • 病変の採取・診断が可能: 疑わしい病変があれば、その場で組織を少量採取し、顕微鏡で詳しく調べる「生検」が可能です。これにより、胃がんの確定診断をより確実に行えます。
  • 継続受診でさらに高精度に: 初めての胃カメラでがんを正しく判定できる割合は88.6%、継続して受けている場合は95.4%と、非常に高い精度で早期発見に貢献します。

対策型検診では50歳以上が対象とされていますが、胃がんのリスクが40代から上昇し始めることや、ピロリ菌感染の有無(胃がんの大きなリスク因子)を確認できることを考えると、40代からの任意型検診として胃カメラを受けることは非常に有効です。

3-2. 大腸がん予防に欠かせない「大腸内視鏡検査(大腸カメラ)」

大腸がん検診の主流である便潜血検査は手軽ですが、「陰性だから大丈夫」とは限りません。進行大腸がんがあっても約30%は便潜血検査が陰性になる「偽陰性」の可能性があるからです。また、便潜血検査で陽性が出ても、その原因が痔など良性の病気であるケースも多いですが自己判断は禁物です。

そこで、便潜血検査で陽性だった場合はもちろん、症状がなくても積極的に検討してほしいのが大腸内視鏡検査(大腸カメラ)です。

  • 「がんの芽」を発見し、その場で切除可能: 大腸内視鏡検査の最大のメリットは、大腸がんになる前の段階である「大腸ポリープ」を発見し、その場で切除できる点です。これにより、将来の大腸がんを未然に防ぐ「がん予防」が可能になります。これは、他の大腸がん検査にはない、大腸カメラならではの大きな強みです。
  • 直接観察、確実な診断: がんやポリープの有無、場所、大きさ、形などを直接目で確認し、必要に応じて組織を採取して確定診断を行います。
  • 痛くないポリープ切除: 大腸の粘膜には知覚神経がないため、ポリープを切除する際に痛みを感じることはありません。

4. 知っておきたい「がん検診」のメリット・デメリットと日本の現状

国が推奨する「がん検診」は、早期発見・早期治療で命を守り、治療負担を軽減する、がん発病の予防につながる、そして何よりも安心して生活できるという大きなメリットがあります。しかし、どんな検査にもデメリットは存在します。

がん検診のメリット

  1. 早期発見・早期治療で命を守る: 早期にがんを発見し治療すれば、胃がん・大腸がんともに約99%の5年生存率を誇ります。
  2. 治療負担を軽減する: 早期であるほど身体的・時間的・経済的負担が少なくて済みます。
  3. がん発病の予防につながる: がんになる前の段階のポリープや潰瘍などが見つかり、将来のがん発症を防げる可能性があります。
  4. 安心して生活できる: 「異常なし」と判定されれば、日々の生活をより安心して過ごせます。定期的に受診し、安心を継続しましょう。

がん検診のデメリット

  1. がんが100%見つかるわけではない(偽陰性): 小さすぎるがんや見つけにくい場所にあるがんは、検査で見逃されてしまうことがあります。
  2. がんがないのに「がんの疑いあり」とされる(偽陽性): 実際にはがんがないのに、精密検査が必要と判定されることがあります。これにより、不必要な検査を受ける負担が生じます。
  3. 不必要な治療や検査を招く(過剰診断): 進行が遅く命を脅かさないがんが見つかることもあり、それが治療の対象となってしまうケースも考えられます。
  4. 検査が体に負担をかけることがある: X線による被ばく、バリウムの誤嚥や腸閉塞、内視鏡による出血や穿孔(穴が開くこと)などのリスクがごくまれにあります。

日本のがん検診受診率の現状

残念ながら、日本における国が推奨する対策型検診(胃がん、大腸がん、肺がん、乳がん、子宮頸がん)の受診率は4〜5割程度と、対象年齢の半分程度しか受けていないのが現状です。

「心配なときはいつでも医療機関を受診できる」「費用がかかる」「受ける時間がない」といった理由で検診を避ける方が多いですが、がんは進行するまで症状がないことがほとんどであり、早期発見が時間的・経済的負担の軽減にも繋がるという、がん検診の正しい知識がまだ十分に浸透していないことが伺えます。


5. 内視鏡検査の不安を解消!より楽に受けるために

「胃カメラや大腸カメラって、つらいって聞くし…」そう思って、検査をためらっている方もいるかもしれません。しかし、現在の内視鏡検査は、技術の進歩と医療機関の工夫により、患者さんの負担が大幅に軽減されています。

  • 細径内視鏡: 鼻から挿入できる細い胃カメラや、従来より細い大腸カメラが登場しており、挿入時の苦痛が軽減されています。
  • 鎮静剤の使用: 「うとうと眠っている間に検査が終わった」という声も聞かれるように、鎮静剤を使うことで、検査中の不安や不快感を最小限に抑えることが可能です。
  • 炭酸ガス送気: 大腸内視鏡検査では、検査後にお腹の張りを軽減するために、体内で速やかに吸収される炭酸ガスを使用することがあります。
  • 下剤の工夫: 大腸カメラの前処置で服用する下剤も、味や量など様々なタイプがあり、また医療機関によっては患者さんの負担を減らすための工夫(例:下剤を胃カメラで注入する方法など)を提供している場合もあります。
  • プライバシーへの配慮: 大腸カメラでは専用の検査着や個室での準備など、羞恥心に配慮した環境が整えられています。

これらの工夫は、医療機関によって様々です。検査を受けることを決意したら、ご自身の不安や希望を伝え、信頼できる医療機関を選ぶことが大切です。


40代からの健康管理は、JR大久保駅北口すぐの「たなか内科クリニック」へ

40代は、胃がんや大腸がんのリスクが上昇し始める大切な時期です。早期発見・早期治療ができれば、ほとんどの場合が治癒する病気だからこそ、「症状がないから大丈夫」と過信せず、定期的な内視鏡検査を習慣にしましょう。

お腹の痛み、吐き気、下痢といった症状がある方はもちろん、まだ症状がないけれど健康が気になるという方も、どうぞお気軽にご相談ください。

「どの病院に行けばいいかわからない」

「このくらいの症状で病院に行っていいのかな?」

と迷ったら、明石市のJR大久保駅北口すぐにある「たなか内科クリニック」にご相談ください。駅チカでアクセス抜群のため、明石市内はもちろん、神戸市西区、加古川市、高砂市など周辺地域からも多くの患者様にご来院いただいております。

私たちは、丁寧な問診と診察に加え、必要に応じて胃カメラや大腸カメラなどの内視鏡検査、腹部エコー、血液検査、心電図などを用いて、症状の根本原因を特定します。適切な診断を行った上で、もし専門的な治療が必要な場合は、速やかに適切な専門病院へご紹介いたしますので、どうぞご安心ください。

あなたの身体のサインを見逃さず、健康で安心できる毎日を取り戻すために、たなか内科クリニックが全力でサポートいたします。

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