• 2025年2月28日
  • 2025年3月26日

芸能人が経験したラムゼイ・ハント症候群について

ラムゼイ・ハント症候群は、帯状疱疹ウイルス(VZV)によって引き起こされる神経障害の一つで、顔面神経麻痺や耳の痛み、発疹などの症状を伴います。芸能人の中にもこの病気に罹患し、公表している方がいます。今回は、ラムゼイ・ハント症候群に罹患した芸能人の経験を通じて、病気の概要や治療法、予後について詳しく解説していきます。


ラムゼイ・ハント症候群とは?

  • 帯状疱疹ウイルス(VZV)が原因
  • 顔面神経麻痺や耳の発疹を伴う神経障害
  • 早期治療が予後を左右する

ラムゼイ・ハント症候群は、過去に水痘(水ぼうそう)に感染したことがある人が、ウイルスの再活性化によって発症する病気です。通常、免疫力が低下したときに発症し、顔面神経に炎症を引き起こします。ベル麻痺と症状が似ていますが、耳周辺の発疹が特徴的です。


ラムゼイ・ハント症候群を公表した芸能人

1. ジャスティン・ビーバー

  • 2022年6月にラムゼイ・ハント症候群と診断
  • ワールドツアーの一部を延期
  • SNSで顔面麻痺の動画を公開

世界的な人気歌手であるジャスティン・ビーバーは、2022年にラムゼイ・ハント症候群を公表しました。彼はSNSを通じて、顔の片側が動かせなくなった様子を動画で共有し、多くのファンに衝撃を与えました。診断後、ツアーの一部を延期し、治療に専念しました。

2. 葉加瀬太郎

  • 日本を代表するバイオリニスト
  • 突然の顔面麻痺を経験
  • 現在は回復し活動を継続

葉加瀬太郎氏もラムゼイ・ハント症候群に罹患したと公表しました。彼は演奏活動に影響が出るほどの顔面麻痺を経験しましたが、早期治療により回復しました。

3. 寺島しのぶ

  • 2024年1月にラムゼイ・ハント症候群で入院
  • 左耳のリンパ腫れ、嚥下困難を経験
  • SNSで病状を報告

女優の寺島しのぶ氏は、2024年1月にラムゼイ・ハント症候群のため入院しました。彼女は自身のInstagramで、症状や治療経過について報告し、病気の認知向上にも貢献しました。


症状と診断

  • 顔面神経麻痺:片側の顔が動かせなくなる
  • 耳の痛み:耳の周辺がズキズキ痛む
  • 発疹:耳の中や周囲に赤い発疹や水疱が現れる
  • 聴力低下・耳鳴り:難聴や耳が詰まった感覚を伴う
  • めまい:平衡感覚に異常が生じる

診断は主に臨床症状の観察と、血液検査やウイルス抗原検査、神経検査によって行われます。


治療と予後

  • 抗ウイルス薬(バラシクロビル、アシクロビル)
  • ステロイド療法(プレドニゾロン)
  • リハビリテーション(顔面筋のマッサージ、物理療法)
  • 鎮痛剤・抗不安薬(痛みやストレスの軽減)

発症から72時間以内の早期治療が重要で、回復には数週間から数ヶ月かかることがあります。研究によると、完全回復する確率は70%程度であり、治療開始が遅れると後遺症が残る可能性が高まります。


ワクチン接種の重要性

ラムゼイ・ハント症候群の予防には、帯状疱疹ワクチンの接種が有効です。

帯状疱疹ワクチン

不活化ワクチン(シングリックス)は、帯状疱疹ウイルスの再活性化を防ぐ効果があり、特に50歳以上の方に推奨されています。

  • ワクチンの効果:帯状疱疹およびラムゼイ・ハント症候群の発症リスクを低減
  • 推奨年齢:50歳以上の成人(自治体によっては補助制度あり)
  • 予防接種の方法:2回の接種が必要(6か月間隔)

帯状疱疹ワクチンにはもう一つ、生ワクチンである弱毒性水痘ワクチンがあります。こちらは免疫の低下している方や、妊娠中の方は接種できません。接種は1回のみで費用もシングリックスに比べて安価ですが、少し効果が弱い点が挙げられます。

ラムゼイ・ハント症候群は、治療が遅れると後遺症が残るリスクがあります。そのため、予防接種によって未然に防ぐことが最善の策となります。特に、免疫力が低下しやすい高齢者や、過去に水痘に感染したことがある人は、積極的に接種を検討することが望ましいでしょう。


ラムゼイ・ハント症候群は、帯状疱疹ウイルスの再活性化によって引き起こされる神経障害です。主な症状として、顔面麻痺や耳の発疹があり、早期の治療が重要とされています。治療には抗ウイルス薬やステロイドが用いられますが、回復には個人差があります。特に、発症から72時間以内に治療を開始することが、予後を大きく左右するといわれています。予防策としては、帯状疱疹ワクチンの接種が推奨されており、発症リスクを大幅に下げることが可能です。ラムゼイ・ハント症候群は、適切な治療を受けることで回復する可能性が高い疾患ですが、早期発見と迅速な対応が鍵となるため、症状が現れた際には速やかに医療機関を受診することが大切です。


「高齢者帯状疱疹について」

令和7年4月1日以降、高齢者(65歳以上)は帯状疱疹ワクチンが定期接種化されます。現時点で神戸市在住の方についての情報を記載します。

対象者

令和7年4月1日以降、高齢者(65歳以上)は帯状疱疹ワクチンが定期接種化されます。
現時点で神戸市在住の方についての情報を記載します。
対象者:令和7年に65歳・70歳・75歳・80歳・85歳・90歳・95歳・100歳以上の方が対象です。

しかし、これまでに神戸市の助成金を用いて帯状疱疹ワクチンの接種歴がある方は除外されますので注意してください。

接種費用

生ワクチン4,000円
不活化ワクチン10,000円×2

※不活化ワクチンは2回の接種が必要です。
※2回目は2か月以上の間隔を空けてください。
※対象者への接種券の送付は、令和7年4月下旬の予定となっています。

現在66歳の方は70歳まで待つことになる制度です。
64歳の方は、基礎疾患がなければ来年まで待つのも選択肢かもしれません。
今後明石市からの情報も分かり次第、更新していければと思います。

なお、50歳以上の方には4,000円の補助金制度が現在もあります。
注意点としては高齢者の制度と違って1回につき4,000円ではなく、総合で4,000円という点です。

具体的には当院で接種の場合
生ワクチン 8,920円-4,000円=4,920円
不活化ワクチン (22,000円-4,000円)+22,000円=40,000円
たなか内科クリニック 078-935-1181 ホームページ