- 2025年3月24日
- 2025年3月25日
大腸ポリープ切除後の生活の注意点
術後1週間が大切な期間です

術後の1週間は、「出血・穿孔(腸に穴が開く)などの合併症が起きやすい期間」です。大腸ポリープを切除すると、腸の中に「かさぶた」のような傷ができます。この傷が完全にふさがるまでには数日かかるため、特に術後2〜3日目に出血が起こりやすいとされています。出血は、排便時に見られることが多く、便に血が付着している程度であれば問題ありませんが、真っ赤な血が大量に出る場合や何度も繰り返す場合はすぐに受診が必要です。
食事で気をつけること
消化に良い食事を選ぶ理由
切除後の腸は、まだ傷がある状態です。硬いものや繊維の多い食べ物が腸を通ると、切除した傷をこすって出血を引き起こす可能性があります。また、脂肪分の多い食事や香辛料は、腸の粘膜に炎症を起こしやすく、回復を妨げる可能性もあります。
具体的な食事例(朝・昼・晩)

食事時間 | おすすめメニュー |
朝食 | おかゆ、白湯、ヨーグルト、バナナ |
昼食 | うどん(つゆは薄め)、豆腐、白身魚の蒸し焼き |
夕食 | 茹で野菜のスープ、ささみの煮物、プリン |
水分も積極的にとり、便秘を予防することも大切です。
運動や入浴は控えめに
「なぜ運動がダメなの?」

運動をすると血流が増え、血圧も上がります。それによって、腸の切除部位にあるかさぶたがはがれ、再出血のリスクが高まるのです。特に腹圧がかかる運動(筋トレ・ゴルフ・テニス)は、創部への圧力が直接的にかかるため危険です。
入浴のポイント
- シャワーはOKですが、長時間湯船に浸かると血行が促進され、再出血の可能性が高まります。
- 術後2日目以降に短時間で軽く入浴する程度にとどめましょう。
- サウナや岩盤浴などはしばらく控えるのがベストです。
アルコールやカフェインはいつからOK?

アルコールは血管を拡張させ、出血を助長する作用があります。特に赤ワインやビールなどの発酵酒は刺激が強いため、術後最低でも1週間は控えることが一般的な推奨です。
コーヒーも腸を刺激する作用があるため、数日程度は控えるようにし、再開するときも薄めのものから少量ずつ様子を見ましょう。
出張・旅行・性行為は?

出張・旅行について
- 移動中に再出血が起きると、迅速な医療対応ができず重症化する恐れがあります。
- 特に飛行機は気圧の変化が体に負担をかけ、腸に影響を及ぼすことも。
- 旅行は術後1〜2週間は避け、安定してから行くようにしましょう。
性行為について
- 性行為は思った以上に腹圧がかかる行為であり、切除部の出血を引き起こす原因になることがあります。
- 術後1週間は避け、症状が安定していれば1〜2週間後を目安に再開してください。
- 違和感があるときはすぐに中止し、無理をしないことが重要です。
術後の便の変化と対応

- 軟便:消化の良い食事が中心になるため、便が柔らかくなるのは自然な反応です。
- 血便:少量の赤い血が便につくのは通常範囲内ですが、
- 鮮やかな赤い血が多量に出る
- 血の量が増えてくる
- 黒いタール便が出る(胃からの出血の可能性)
こうした場合は、すぐにクリニックへ連絡しましょう。
術後の休息と体調管理
どれくらい休めばいい?

- 一般的には1〜3日間の安静を推奨されていますが、血便等が無く体調変化が無ければ翌日から軽作業(デスクワーク)は可能です。 ただし、長時間の立ち仕事や重い物を持つ仕事などは控えましょう。
疲労感があるときは
- 栄養バランスの良い食事、水分補給、十分な睡眠を心がけること
- 無理に動かず、こまめに休憩を取りましょう
術後の異常サインと対応
以下の症状は、すぐに医療機関を受診すべき「赤信号」です。
・強い腹痛が長引く ・何度も吐く、冷や汗が出る ・発熱(感染の兆候) ・便器が真っ赤になるほどの出血 |
自己判断せず、早めに医師に相談することが重要です。
術後の再発予防と検査

大腸ポリープは、切除しても再発のリスクがあるため、以下のスケジュールで内視鏡外来受診・検査を受けることが大切です。
- 術後2週間から1ヶ月:経過観察 (通常ポリープの病理結果説明に来院)
- 術後1〜2年:再検査(必要に応じて半年)
また、食生活や運動習慣、喫煙・飲酒の見直しも再発予防につながります。
大腸ポリープの切除後は、目に見えない腸の中の「傷」がしっかり回復するまで、思っている以上に繊細なケアが必要です。食事や運動、日常生活の中でできる工夫を続けることで、合併症を防ぎ、健康な腸を保つことができます。 疑問や不安があれば、遠慮せず医師にご相談ください。