- 2025年9月19日
タレント・ヲタルさんの体験談に学ぶ。大腸腫瘍と糖尿病を乗り越え、健康と向き合うことの大切さ
先日、タレントのヲタルさんが2024年9月に受けられた大腸腫瘍の腹腔鏡手術と、糖尿病の克服に関する貴重な体験談をお聞きしました。病気に直面し、不安を乗り越えながらも、生活習慣を見直し健康を取り戻されたその道のりは、多くの方にとって大きなヒントとなるでしょう。
今回は、ヲタルさんの体験談に触れながら、私たち、たなか内科クリニックが提供する医療サービスと、健康管理の重要性についてお伝えします。
大腸の健康と「症状なき病変」の早期発見
ヲタルさんは、手術を受けるにあたり、「人工肛門になるかもしれません」と言われたことが一番の気がかりだったと語られています。幸いにもその必要はなかったそうですが、この言葉がどれほどの不安を伴ったか想像に難くありません。
大腸にあった2つの腫瘍のうち、1つは手術前の内視鏡検査で、もう1つの大きな腫瘍は手術で摘出されました。そして、摘出した腫瘍の病理検査の結果、がんではない（良性である）ことが判明し、ようやくホッとできたそうです。
この体験談は、大腸カメラ（大腸内視鏡検査）の重要性を何よりも強く示唆しています。
ヲタルさんの腫瘍のように、大腸の粘膜にできる隆起は「大腸ポリープ」と呼ばれます。小さなポリープは基本的に無症状ですが、その多くは時間をかけてがん化する可能性を秘めています。事実、ほとんどの大腸がんは、このポリープから発生するのです。
ポリープが大きくなるほどがん化のリスクは急激に高まり、20mmを超えると約50%に達するとも言われています。だからこそ、がんになる前のポリープの段階で発見し、切除することが最も確実な大腸がん予防となります。
「簡単な血液検査（腫瘍マーカー）ではダメなの？」と思われる方もいるかもしれません。しかし、CEAなどの腫瘍マーカーは、早期の大腸がんでは数値が上がらないことが多く、マーカーが正常でもがんを否定することはできません。ヲタルさんのように、カメラで直接大腸の内部を観察する内視鏡検査が、早期発見における最も信頼性の高い方法なのです。
たなか内科クリニックでは、「検査が怖い」と感じる方の不安を軽減するため、ご希望に応じて鎮静剤を用いた苦痛の少ない内視鏡検査を積極的に行っています。ウトウトと眠っているような状態で検査を受けられるため、「気づいたら終わっていた」と感じる方も少なくありません。
また、胃カメラと大腸カメラの同日検査も可能です。お忙しい方はぜひ同日検査をご検討ください。
糖尿病の克服に学ぶ、生活習慣改善の力
ヲタルさんは糖尿病と診断された際、プロ野球選手が合併症で手足を切断したというニュースに触れ、「糖尿病は怖い病気だ」と強く認識されたそうです。
その恐怖は当然のものです。糖尿病は放置すると、網膜症・腎症・神経障害といった三大合併症のほか、心筋梗塞や脳梗塞など、命に関わる深刻な病気を引き起こします。
診断を機に、ヲタルさんは夜中の暴飲暴食を猛省。まいたけや鶏肉、無糖ヨーグルトにブルーベリーといった体に良い食事に一変させ、1日1時間のウォーキングを続けた結果、半年ほどで糖尿病を克服されました。
この素晴らしい取り組みは、当院が推奨する食事・運動療法のポイントと完全に合致しています。糖尿病治療の基本は、血糖値を安定させる食事（低GI値の炭水化物、良質なたんぱく質、食物繊維）と、血糖値をコントロールする有酸素運動です。
たなか内科クリニックでは、糖尿病をはじめとする生活習慣病の診療において、薬物療法だけでなく、患者さん一人ひとりに合わせた食事療法や運動療法の指導に力を入れています。
病気を「最高のきっかけ」に変える、健康意識の重要性
ヲタルさんは、「病気になるのも悪いことだけじゃないなぁ」と語ります。糖尿病を患ったことがきっかけで大腸腫瘍が見つかり、結果的に健康を強く意識するようになったからです。そして、「まわりの人に感謝をしながら後悔しない毎日を過ごしていきたい」という前向きな言葉で締めくくられています。
この言葉は、私たちが常々お伝えしている健康診断の重要性と深く結びついています。
健康診断は、ご自身の健康状態を把握し、病気の早期発見・早期治療につなげる大切な機会です。「要再検査」や「要精密検査」という結果は、健康を見直すための貴重なサインであり、決して放置してはいけません。特に、胃がんや大腸がんは初期には自覚症状がほとんどなく、症状が出てからでは進行しているケースも少なくないのです。
「症状がないうちに検査を受けること」が、未来の健康への最も確実で強力な投資となります。
たなか内科クリニックでは、胃カメラ・大腸カメラ、内科・消化器内科診療、生活習慣病管理、健康診断、予防接種など、幅広い診療内容を通じて、地域の皆様の健康をサポートしています。
ヲタルさんのように、病気をきっかけに健康的な生活へと舵を切ることは、誰にでも可能です。ご自身の体のサインに耳を傾け、気になることがあれば、どうぞお気軽に当クリニックにご相談ください。早期発見・早期治療が、後悔のない健康的な毎日を送るための第一歩となります。