- 2026年10月1日
尿酸値を下げる食べ物・飲み物一覧|痛風予防のための食事管理ガイド

こんにちは。
明石市のJR大久保駅北口すぐ「たなか内科クリニック」院長の田中敏雄です。
「あの激痛は二度と経験したくない」
痛風発作を一度でも経験された方なら、そうお感じのことと思います。
また、健康診断で「尿酸値が高めですね」と指摘されたものの、何をどう改善すればよいかわからず、そのままにしていませんか?
尿酸値は、毎日の食事と生活習慣によって大きく変わります。
本記事では、尿酸値を下げるために「食べてはいけないもの」「積極的に摂りたいもの」を具体的にリストアップし、痛風予防のための食事管理をわかりやすくご説明します。
■尿酸値が高いと何が起きる?

高尿酸血症から痛風発作へ
血液中の尿酸値が高い状態を「高尿酸血症」といいます。尿酸は体内の細胞が分解される際に生じる老廃物で、ほとんどは尿として排泄されます。しかし産生が過剰になったり、排泄がうまくいかなかったりすると、血液中に尿酸が溜まりすぎてしまいます。
尿酸は一定の濃度を超えると結晶化し、関節に沈着します。その結晶が炎症を引き起こすのが「痛風発作」です。特に足の親指の付け根が腫れ上がり、「風が吹くだけで痛い」といわれるほどの激痛をもたらします。
腎臓・尿路結石へのリスク

高尿酸血症は痛風発作だけでなく、腎臓の機能低下や尿路結石(腎結石・尿管結石)のリスクも高めます。また、高血圧・糖尿病・脂質異常症など生活習慣病との関連も指摘されており、放置は禁物です。
基準値:7.0mg/dL以下
血液中の尿酸値の正常範囲は7.0mg/dL以下です。7.0を超えると高尿酸血症と診断されます。痛風発作が起きやすいのは8.0mg/dL以上とされていますが、7.0を超えた段階から生活改善を始めることが大切です。
■【食べてはいけないもの一覧】プリン体が多い食品

尿酸はプリン体という物質が体内で分解されて生じます。プリン体を多く含む食品を摂りすぎると、尿酸値が上昇しやすくなります。
特に注意が必要な食品
- レバー(鶏・豚・牛):プリン体含有量が非常に多い。週1回程度に留める
- 白子(魚の精巣):プリン体が極めて多く、痛風患者は避けることが望ましい
- 干物(アジ・サンマ・イワシ):乾燥により成分が凝縮し、プリン体が増加
- エビ・カニ・貝類:摂りすぎに注意(少量なら可)
- イワシ・サバ缶・カツオ:青魚全般はEPA・DHAが豊富で体に良いが、量に注意
アルコールは特に危険

アルコール全般は、プリン体の産生を増やし、尿酸の排泄を妨げるという二重の悪影響があります。中でもビールはプリン体含有量が高く要注意です。日本酒・ウイスキー・焼酎もプリン体は少ないものの、アルコール自体が尿酸値を上げるため、量を控えることが基本です。
フルーツジュース・果糖の多い食品
果糖(フルクトース)は肝臓でプリン体の産生を増やす作用があります。市販のフルーツジュース・甘い炭酸飲料・コーンシロップを多く含む加工食品は控えめにしましょう。
重要ポイント
「プリン体ゼロ」のビールもアルコールである以上、尿酸値への悪影響はゼロではありません。飲酒量全体を減らすことが根本的な対策です。
■積極的に摂りたい食べ物・飲み物一覧
乳製品(牛乳・ヨーグルト):尿酸排泄促進

牛乳・ヨーグルトなどの乳製品は、尿酸の排泄を促す作用があることが複数の研究で示されています。1日1〜2杯の牛乳や1カップのヨーグルトを習慣にすることをおすすめします。
野菜・海藻・きのこ(プリン体が少ない)

ほとんどの野菜・海藻・きのこはプリン体の含有量が少なく、積極的に摂れる食品です。特に尿をアルカリ性に傾ける働きがあるほうれん草・ブロッコリー・わかめ・ひじきなどは積極的に取り入れてください。
コーヒー:尿酸値低下の研究あり

コーヒーを習慣的に飲む人は尿酸値が低くなる傾向があるという研究が報告されています。ただし、砂糖を大量に入れると逆効果になる場合もあるため、ブラックまたは砂糖少なめで飲むことをおすすめします。
水(1日2L以上):尿からの排泄促進

尿酸を体外に排出するための最も効果的な方法は、水分を十分に摂ることです。1日2リットル以上の水やお茶(カフェインレスが望ましい)を飲み、尿量を増やすことで尿酸の排泄が促されます。
ビタミンC豊富な食品(キウイ・ブロッコリー・ピーマン)

ビタミンCは尿酸の排泄を助ける作用があるとされています。キウイフルーツ・ブロッコリー・パプリカ・ピーマンなど、ビタミンCが豊富な食品を毎日の食事に取り入れましょう。
■正しい水分補給のポイント

1日2L以上の水・お茶
こまめな水分補給が尿酸値管理の基本です。以下の点を心がけてください。
- 一度に大量に飲まず、こまめに少量ずつ飲む
- 起床後・食事中・入浴前後・就寝前に必ず水分を補給する
- 清涼飲料水・果汁ジュースではなく、水や麦茶・ほうじ茶を選ぶ
アルカリ性尿になる食品(野菜・海藻)
尿酸は酸性の環境では結晶化しやすくなります。野菜・海藻・きのこを積極的に摂ることで尿がアルカリ性に傾き、尿酸が溶けて排泄されやすくなります。梅干しも尿をアルカリ化する食品として知られています(ただし塩分に注意)。
重要ポイント
「水を飲む」というシンプルな習慣が、尿酸値管理において非常に大きな効果をもたらします。まず水分補給から始めてみてください。
■食事改善と薬物療法の考え方

食事改善で1〜2mg/dL下げられることも
適切な食事管理と水分補給により、尿酸値を1〜2mg/dL程度下げることが期待できます。たとえば尿酸値が8.5mg/dLの方が、食生活を改善することで7.0mg/dL近くまで下げられる可能性があります。
食事改善だけで改善しない場合は薬物療法へ

食事改善・運動・禁酒などの生活習慣改善を3〜6ヶ月続けても尿酸値が下がらない場合、または痛風発作を繰り返している場合は、薬物療法を検討します。主な治療薬としてフェブキソスタット(フェブリク)やアロプリノールなどがあり、当院でも処方・管理を行っています。
重要ポイント
薬を飲んでいるからといって食事管理をやめてよいわけではありません。薬と食事改善の両方を組み合わせることが、尿酸値の安定した管理につながります。
■さいごに

「健診で尿酸値が高いと言われたけれど、何をすればよいかわからない」
「痛風発作が怖くて食事制限を頑張っているが、数値が下がらない」
このようなお悩みをお持ちの方は、ぜひ当院にご相談ください。
患者様のライフスタイルに合わせた生活習慣のアドバイスから、必要に応じたお薬による治療まで、トータルでサポートいたします。