• 2026年7月3日

内視鏡検査はもう怖くない!痛みや苦痛を減らして「楽に」受ける最新のコツ

こんにちは。
明石市のJR大久保駅北口すぐ「たなか内科クリニック」院長の田中敏雄です。

先日、ニュースサイトで「痛い・つらい・苦しい…『内視鏡検査』を楽に受けるコツはご存じですか?」という趣旨の記事が取り上げられ、多くの方の共感を集めていました。

「胃カメラはオエッとなるから苦手」
「大腸カメラは痛そうだし、下剤を飲むのがつらい」

こんなネガティブなイメージから、つい検査を先延ばしにしている方は少なくありません。しかし、医療技術や機器の進歩により、現在の内視鏡検査は皆様が想像している以上に「楽に」受けられるようになっています。

今回は、内視鏡検査の最新事情とともに、苦痛を最小限に抑えて検査を受けるための具体的なコツを医師の視点から詳しく解説いたします。

■1. 「苦しい・痛い」というイメージは過去のもの

昔の太くて硬い内視鏡を経験された方は、強い嘔吐反射(オエッとなる感覚)や、お腹の張るような痛みを記憶されているかもしれません。しかし現在では、以下のような技術革新により、検査の負担は劇的に軽減されています。

  • スコープの細径化・柔軟化:特に鼻から挿入する「経鼻内視鏡」は、先端が5.8mmほどと非常に細く、舌の付け根に触れないため嘔吐反射がほとんど起きません。口からのカメラ(経口内視鏡)であっても、当院では先端外径7.9mmという細いタイプを採用しています。
  • お腹の張りを抑える「炭酸ガス(CO2)」の使用:大腸カメラでは腸を広げて観察するために空気を入れますが、当院では空気の代わりに腸に吸収されやすい「炭酸ガス」を使用しています。これにより、検査後のお腹がパンパンに張る不快感が大幅に軽減されます。
  • 鎮静剤(静脈麻酔)の普及:「ウトウトとしている間に検査が終わる」無痛内視鏡が広く普及しました。恐怖心や痛みを感じる暇もなく検査が終了し、気づけばリカバリールームのリクライニングの上、という方も居られます。
  • 特殊な光による画像強調機能:当院で導入している最新の内視鏡システム(BLIやLCIといった特殊光)は、粘膜のわずかな色の違いや毛細血管の模様をくっきりと映し出します。これにより、極めて初期の小さながんも見逃しにくくなっています。

■2. 胃カメラを楽に受けるための3つのポイント

① 経鼻内視鏡(鼻からのカメラ)を選ぶ

鼻から挿入するカメラは、口からの挿入に比べて舌の奥を通らないため、「オエッ」という不快な反射が起こりにくいのが最大のメリットです。検査中に医師と会話ができるほどリラックスして受けられます。

② 鎮静剤を活用する

どうしても不安が強い方や、過去に辛い思いをした方には、鎮静剤の使用が非常に有効です。眠っているような状態になるため、苦痛を感じることなくスムーズに検査を終えられます。

③ 検査中の「姿勢と呼吸」を意識する

緊張すると体に力が入り、スコープの通りが悪くなってしまいます。肩の力を抜き、ゆっくりと深呼吸を続けることが最大のコツです。また、口の中に溜まった唾液は飲み込まずに、口の横から自然に流し出すようにすると、むせたり嘔吐反射が起きたりするのを防げます。

■3. 大腸カメラを楽に受けるための3つのポイント

① 炭酸ガス送気を行っている施設を選ぶ

大腸カメラの不快感の多くは、検査中・検査後の「お腹の張り」です。先ほども触れた通り、炭酸ガスを使用している施設を選べば、検査後のお腹の苦しさをグッと減らすことができます。

② 鎮静剤の活用

大腸カメラでも胃カメラ同様に鎮静剤を活用できます。腸を無理に引き伸ばさない医師の挿入技術と鎮静剤の相乗効果で、痛みを最小限に抑えることが可能です。

③ 自分に合った「飲みやすい下剤」を選ぶ

「検査そのものより、事前の下剤を2リットル近く飲むのが辛い」という声はよく耳にします。当院では、内容量が480mlとコンパクトで、そのまま飲めるさっぱりとしたレモン風味の新しい下剤など、複数の種類をご用意しています。ご自身の体調やお好みに合わせて選ぶことができます。

■4. 検査をより安全に受けるための事前確認

内視鏡検査を安全・確実に行うために、以下の点にご注意ください。

  • 服用中のお薬の申告について:血液をサラサラにするお薬(抗凝固薬や抗血小板薬)を服用されている場合、休薬すると脳梗塞などの血栓症リスクが高まるため、当院では「原則としてお薬を継続したまま」検査を行います。自己判断で中止せず、事前にお薬手帳をご提示ください。一方で、糖尿病のお薬は、絶食による低血糖を防ぐために当日は中止していただきます。
  • 前処置の指示をしっかり守る:前日の食事制限や、当日の下剤の正しい服用は、腸内を綺麗にし、検査の精度を高めるために極めて重要です。
  • 検査後の運転はNG:鎮静剤を使用した場合は、判断力が鈍る可能性があるため、当日の車・バイク・自転車の運転は厳禁です。必ず公共交通機関を利用するか、ご家族に送迎をお願いしてください。

■5. 「前回の検査が辛かった」と諦めている方へ

過去の苦しい経験から内視鏡検査を避けている方もいらっしゃるでしょう。しかし、内視鏡の機器や鎮静の方法、そして苦痛を和らげる工夫は年々進化しています。「以前受けた時はとても苦しかった」という方も、ご自身の状態に合わせた最適な検査プラン(鎮静剤の活用や飲みやすい下剤の選択など)をご提案いたしますので、ぜひ一度ご相談ください。

■よくある質問(Q&A)

Q: 鎮静剤(眠り薬)を使った内視鏡検査は保険適用になりますか?

A: はい、鎮静剤を用いた内視鏡検査は保険診療の範囲内で受けていただけます(※薬剤費等が別途加算されます)。鎮静剤を使用した場合は、安全のため検査後にリカバリールームで30分ほどゆっくり休んでからお帰りいただきます。

Q: 胃カメラと大腸カメラを同じ日に受けることはできますか?

A: はい、当院では「胃カメラと大腸カメラの同日検査」に積極的に対応しております。事前診察は必要ですが、食事制限や通院、そして鎮静剤の使用が一度で済むため、お身体への負担や時間的な負担を大幅に軽減でき、お忙しい方に大変おすすめの検査方法です。

Q: 経鼻内視鏡(鼻からの胃カメラ)は、口からの胃カメラより精度が劣ると聞いたのですが…?

A: 現在の経鼻内視鏡は、カメラの解像度が飛躍的に向上しており、一般的な胃がん検診や観察においては、口からの内視鏡と遜色ない精度で検査を行うことが可能です。安心してご選択ください。

胃カメラや大腸カメラ、その他胃腸の不調に関するお悩みがあれば、お気軽に当院へご相談ください。医師が丁寧に診察し、患者様お一人おひとりに合った最適な治療や検査をご提案いたします。

■まとめ

内視鏡検査は、胃がんや大腸がんを早期に発見し、場合によってはその場でがんの芽(ポリープ)を切除して予防できる非常に優れた検査です。 「苦しいから受けたくない」という理由で、手遅れになってしまうことだけは絶対に避けたいものです。

たなか内科クリニックでは、患者様の不安や苦痛を最小限にするための環境づくりを徹底しております。健康で安心な毎日を過ごすために、ぜひ一歩を踏み出してみてください。

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