- 2026年11月2日
秋冬に向けて再び増加中。新型コロナウイルス感染症の最新状況と予防・受診の目安

こんにちは。
明石市のJR大久保駅北口すぐ、たなか内科クリニック院長の田中敏雄です。
「もうコロナは終わった」と思っていませんか?2023年5月に感染症法上の5類へ移行してから、新型コロナウイルスは日常生活の中に溶け込んだ感染症となりました。
しかし秋冬になると毎年のように感染者数が再び増加し、明石市でも2026年9月(第37週)の定点報告では前週の約3.6倍に急増しています。
今回は、最新の流行状況と、秋冬に向けて知っておきたい受診の目安・予防対策をお伝えします。
■ 明石市の最新感染状況
明石保健所の感染症発生動向調査によると、2026年第37週(9月7〜13日)の新型コロナウイルスの定点報告数は3.27人(定点医療機関あたり)となり、前週の0.91人から約3.6倍に急増しています。例年、10月以降に患者数がさらに増加する傾向があり、今後も継続した注意が必要です。
5類移行後も「コロナ」は続いています
5類移行により、全数把握から定点把握(一部の医療機関のみが報告)に変わりました。報告数は実際の感染者数より少ないと考えられます。定点あたりの数値が上昇している状況は、実際の流行拡大を示す重要なサインです。
■ 新型コロナウイルスの主な症状

現在流行している変異株では、以下のような症状が多く報告されています。
| ・発熱(38度前後が多い) ・のどの痛み ・乾いた咳 ・頭痛 ・倦怠感 ・筋肉痛 ・鼻水・鼻づまり ・まれに嗅覚・味覚の異常 |
多くの方は1週間前後で回復しますが、以下の方は重症化しやすいため、早めの受診をお勧めします。
| ・65歳以上の高齢者 ・糖尿病・高血圧・心疾患・慢性肺疾患などの基礎疾患がある方 ・免疫抑制薬を使用中の方 ・妊娠中の方 |
■ 自宅療養でよいケースと、受診すべきサイン

自宅での療養が可能な目安
軽症(発熱38度未満・咳・のどの痛み程度)で、基礎疾患がなく、普段通りに水分を摂れる方は、自宅で安静にして経過観察が可能です。市販の解熱剤(アセトアミノフェン・イブプロフェン)を症状に応じて使用してください。
すぐに受診が必要なサイン

| ・息苦しさ・胸の痛み・呼吸困難 ・38.5度以上の高熱が3日以上続く ・水分が飲めない・尿が出ない ・意識がぼんやりする ・ろれつが回らない ・SpO2(血中酸素飽和度)が95%以下 |
抗ウイルス薬は発症から早めが効果的
医療機関で処方できる抗ウイルス薬(ラゲブリオ・パキロビッドパックなど)は、発症から早い段階での服用が重症化予防に有効です。重症化リスクが高い方は、症状が出たら早めにご相談ください、 薬品が高価なためリスクが低い場合は症状を抑える薬で対応いたします。
■ 秋冬の感染予防対策

これからの季節に向けて、日常の中で無理なく続けられる基本的な感染対策を改めて意識していきましょう。
- 手洗い・手指消毒の徹底 外出した後や食事の前には、石けんと流水で丁寧に手を洗いましょう。アルコール消毒液の活用も有効です。こまめな手洗いは、新型コロナウイルスだけでなく、これからの季節に流行するインフルエンザや感染性胃腸炎などのさまざまな感染症を防ぐための最も基本かつ強力な手段です。
- こまめな換気による空気の入れ替え 空気が乾燥し閉め切りがちになる秋冬は、室内換気が特に重要です。室内の空気がよどまないよう、できれば対角線上にある窓を2カ所開けて、定期的な空気の流れをつくりましょう。エアコンの効率を保ちながら、少しずつこまめに換気を行うのがポイントです。
- 場面に応じたマスクの着用 一律の着用義務はなくなりましたが、換気が十分でない混雑した場所や、医療機関・高齢者施設などを訪れる際には、ご自身や周囲の方を守るためにマスクの着用を検討してください。また、ご自身が発熱や咳などの症状がある場合には、周囲への配慮として着用が推奨されます。
- ワクチン接種の検討 重症化予防において、ワクチン接種は依然として有効な手段の一つです。特に高齢者や基礎疾患をお持ちの方など、重症化リスクの高い方は、接種のタイミングやかかりつけ医とのご相談をおすすめします。
- 十分な睡眠とバランスの良い栄養 免疫力を高く保ち、ウイルスに負けない体づくりの基本は、日々の生活習慣にあります。睡眠不足や不規則な食生活を避け、バランスの取れた食事と十分な休息を心がけましょう。
■ おわりに

「コロナはもう大したことはない」「風邪のようなものだから大丈夫」という心理的ハードルが下がりがちですが、秋冬という季節の変わり目は、免疫力の低下や空気の乾燥も相まって、ウイルスが広がりやすい条件が揃います。特に高齢の方や、糖尿病、高血圧、心疾患などの基礎疾患をお持ちの方にとっては、依然として油断のできない感染症であることに変わりはありません。
当院では、地域の皆様がいつでも安心して受診していただけるよう、発熱などの症状がある方への適切な診療体制を整えております。「もしかしたら…」とご不安なときや、市販薬で様子を見ても症状が良くならないときは、決して我慢なさらないでください。
皆様がこれからの秋冬の季節を健やかに、そして安心して乗り越えていただけるよう、たなか内科クリニックはいつでも地域の健康の窓口としてサポートいたします。発熱や呼吸器症状でご心配なことがございましたら、どうぞお気軽にご相談ください。