胃カメラ(上部内視鏡検査)とは
胃カメラ(上部内視鏡検査)は、細いカメラを口や鼻から挿入し、食道、胃、十二指腸を直接観察する検査です。逆流性食道炎、胃・十二指腸潰瘍、悪性疾患(胃がん等)の有無を含め粘膜面の観察を行います。必要時には病理検査も行います。(病理結果には1~2週間要します)また当院では、痛みや不快感を最小限に抑えるために希望者には鎮静剤を用いて検査を行います。
病理検査とは
内視鏡検査時に異常を認めた場合、粘膜の一部を採取し顕微鏡検査を行います。がんの有無や、他の疾患についても確定診断を行う必要があると判断した場合のみ行います。合併症として、ごく稀ではありますが検査後出血のリスクがあります。通常病理検査の結果までは1-2週間要します。
内視鏡検査で早期発見・早期治療
内視鏡検査は、胃がんやピロリ菌感染症、ポリープ、胃炎などの消化器系の疾患を発見するために有効です。疾患の早期発見と早期治療により、健康を長く保つサポートをいたします。定期的な検査を受けることで、病気のリスクを減らし、健康維持を目標とします。
胃カメラ検査で発見できる主な病気
- 胃がん
- 早期の胃がんは症状が現れにくいですが、内視鏡検査では粘膜の小さな変化も見逃さずに診断できます。早期発見の場合は内視鏡下での切除で完治が得られる場合も少なくありません。進行した胃がんの場合、他の医療機関と連携し治療方針を相談いたします。
- 萎縮性胃炎(慢性胃炎)
- ピロリ菌による慢性胃炎の場合、胃粘膜の炎症の程度を細かく観察し、ピロリ菌陽性者については除菌治療も対応いたします。
- 胃潰瘍・十二指腸潰瘍
- 胃酸の影響による潰瘍の有無、出血の有無などを詳細に診断し、早期に治療を行います。悪性疾患合併の場合もあるため、内服治療後に再検査もお勧めいたします。
- ポリープ
- 胃や十二指腸に発生するポリープの種類やサイズを確認し、悪性の可能性を判断いたします。胃底腺ポリープなどの治療が不要なポリープも存在します。
鎮静剤を用いた内視鏡検査(静脈麻酔)
当院では、検査時の不快感や恐怖心を軽減するために、鎮静剤を用いた内視鏡検査も行っております。鎮静剤を使用することで、検査中はうとうととした状態で過ごせるため、緊張を感じにくくなり、リラックスした状態で検査を受けていただけます。鎮静剤の効果は個人差があるため、治療中は心電図・酸素飽和度をモニターして行い、検査後はスタッフがしっかりとサポートいたします。
胃カメラ検査の流れ
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受付・問診
受付後、問診票の記入や体調の確認を行います。事前にご不安な点があれば、お気軽にご相談ください。
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前処置
検査中の不快感を和らげるため、喉の麻酔を行います。鎮静剤の使用を希望される方には、医師の判断のもと投与いたします。
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検査開始
内視鏡を口または鼻から挿入し、食道、胃、十二指腸の状態を観察します。検査時間は約5-7分程度です。
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終了後、検査結果の説明
検査終了後は医師から検査結果についての説明を受けていただきます。必要に応じて治療のご提案もいたします。病理検査を行った場合の結果については後日の説明となります。また鎮静剤使用後の状態次第では後日の結果説明を勧める場合もあります。
検査後の注意点
検査後は、鎮静剤を使用した場合は一定時間の安静が必要です。当日は車の運転を控え、可能であれば付き添いの方に来院いただくことをおすすめします。また、検査後1時間は飲食を控えていただき、医師の指示に従って行動してください。