はじめに:糖尿病に対する不安を取り除き、前向きな治療を
「健康診断で血糖値が高いと指摘された」
「糖尿病になったら、もう甘いものは一生食べられないのだろうか…」
明石市・JR大久保駅北口すぐの「たなか内科クリニック」には、このようなご不安を抱えた患者様が多くご来院されます。結論から申し上げますと、「糖尿病だから食べてはいけないもの」は一切ありません。量とバランスさえ守れば、甘いものを楽しむことも十分に可能です。
糖尿病治療の真の目標は、数値を下げることではなく「合併症を防ぎ、糖尿病のない人と変わらない寿命と健康的な生活(QOL)を確保すること」にあります。当院では、患者様一人ひとりのライフスタイルに寄り添い、無理なく続けられる治療をサポートいたします。
糖尿病とは?インスリンの働きと高血糖状態
私たちが食事をすると、血液中のブドウ糖(血糖)が増加します。通常は、膵臓(すいぞう)から分泌される「インスリン」というホルモンが働き、ブドウ糖を細胞に取り込んでエネルギーに変えることで、血糖値は一定の範囲に保たれます。
糖尿病とは、このインスリンの分泌量が減ったり、効きが悪くなったりする(インスリン抵抗性)ことで、血液中にブドウ糖が溢れ、慢性的に血糖値が高い状態(高血糖)が続いてしまう病気です。
「ダイアベティス」への呼称変更と偏見(スティグマ)の解消について
糖尿病という名称には「尿」という文字が含まれるため、不衛生なイメージや「自己責任の病気である」といった誤解や偏見(スティグマ)を生みやすいことが問題視されています。
現在、日本糖尿病協会では、英語名の「Diabetes(ダイアビーティズ/ダイアベティス)」という新しい呼称への変更が提案されています。糖尿病は遺伝的要因や体質が複雑に絡み合う病気であり、決して恥じる病気ではありません。当院でも患者様の心理的負担に配慮した診療を心がけております。
こんな症状はありませんか?糖尿病の初期症状セルフチェック
糖尿病の初期は自覚症状がほとんどありません。しかし、高血糖状態が強くなると以下のような症状が現れ始めます。
- 喉が異常に渇く、水をたくさん飲む(多飲・口渇)
- トイレの回数や尿の量が増えた、尿のにおいが気になる(多尿)
- 食べているのに急激に体重が減少した、または増加した
- 最近、ひどく疲れやすい・体がだるい
- 手足がしびれる、足がむくむ
- 皮膚が乾燥してかゆい、傷が治りにくい
- 目がかすむ、視力が落ちてきた
このような症状がある場合、すでに糖尿病が進行している可能性があります。お早めに消化器内科・内科をご受診ください。
糖尿病の4つの種類とそれぞれの原因
糖尿病は原因によって大きく4つのタイプに分けられます。
2型糖尿病(日本人の90%以上)
遺伝的な体質(インスリンが出にくい等)に、過食、運動不足、肥満、ストレス、加齢などの生活習慣の乱れが加わって発症する、最も一般的な糖尿病です。ご家族に糖尿病の方がいる場合は特に注意が必要です。
異所性脂肪とインスリン抵抗性について
食べすぎや運動不足により、皮下脂肪や内臓脂肪だけでなく、肝臓や骨格筋などに過剰な脂肪が蓄積すること(異所性脂肪)が、インスリンの効きを悪くする大きな原因となります。
1型糖尿病(自己免疫によるインスリン枯渇)
生活習慣とは無関係に発症します。ウイルス感染などを引き金に、免疫細胞が誤って自分自身の膵臓の細胞(β細胞)を破壊してしまい、インスリンが全く分泌されなくなる病気です。若い方に多い傾向がありますが、中高年で発症することもあります。生存のためにインスリン注射が必須となります。
妊娠糖尿病
妊娠中に分泌されるホルモンの影響で、一時的にインスリンが効きにくくなり、血糖値が上昇する状態です。適切な管理を行うことで、母体と胎児のリスクを減らすことができます。
二次性糖尿病
他の病気(膵臓や副腎の病気)や、ステロイドなどの薬剤の副作用が原因で引き起こされる糖尿病です。
糖尿病の診断基準と「HbA1c」について
糖尿病の診断では、採血時の血糖値だけでなく、過去1〜2ヶ月の平均的な血糖状態がわかる「HbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)」という数値が非常に重要になります。
以下の基準をもとに、慢性的な高血糖が証明された場合に糖尿病と診断されます。
- 早朝空腹時血糖値が126mg/dL 以上
- 随時血糖値(食後など時間に関係なく測定)が200mg/dL 以上
- HbA1cが6.5%以上
放置は厳禁!命に関わる「糖尿病の三大合併症」
糖尿病の本当の恐ろしさは、自覚症状のないまま全身の血管がボロボロにされ(動脈硬化)、様々な合併症を引き起こすことです。特に細い血管が集中する部位に起こる以下の3つを「糖尿病の三大合併症(細小血管障害)」と呼びます。
細小血管障害(三大合併症)
1. 糖尿病網膜症(目の障害)
網膜の毛細血管が出血などを起こし、視力が低下します。末期になるまで無症状ですが、進行すると失明に至ることもあり、日本人の失明原因の第2位となっています。
2. 糖尿病腎症(腎臓の障害・人工透析)
血液をろ過する腎臓の糸球体が壊れ、尿にタンパク質が漏れ出します。最終的に腎不全になると人工透析が必要となり、日本の透析導入原因の第1位を占めています。
3. 糖尿病神経障害(手足のしびれ・壊疽)
手足のしびれや痛み、立ちくらみ、胃腸障害などを引き起こします。進行すると痛みの感覚が麻痺し、小さな足の傷から腐ってしまい(壊疽)、足の切断を余儀なくされることもあります。
大血管障害(動脈硬化性疾患)
太い血管が詰まることで、脳梗塞、心筋梗塞、狭心症など、突然命を奪う重大な病気の発症リスクが跳ね上がります。
たなか内科クリニックの糖尿病治療
当院では、患者様が前向きに治療に取り組めるよう、専門的な知見に基づき、お一人おひとりに最適な治療計画をご提案します。
2型糖尿病の治療アプローチ
食事療法と運動療法
治療の根幹です。極端な食事制限ではなく、適正なエネルギー摂取とバランスの良い食事を指導します。当院では毎週土曜日に管理栄養士による栄養相談も実施しております。また、1回20〜40分・週3回程度の有酸素運動(ウォーキングなど)を取り入れ、筋肉での糖の消費を促します。
薬物療法(内服薬・注射薬)
生活習慣の改善で効果が不十分な場合は、薬物療法を行います。近年は、低血糖を起こしにくく体重減少効果も期待できるSGLT2阻害薬や、GLP-1受容体作動薬(注射薬・内服薬)など、多様な選択肢があります。
糖尿病に関するよくあるご質問(Q&A)
- 糖尿病の薬は一度飲み始めたら一生やめられませんか?
- そのようなことはありません。食事療法と運動療法によって体重が減り、インスリンの効きが良くなれば、薬の量を減らしたり、最終的に薬をやめることができる患者様もいらっしゃいます。ただし、自己判断での中断は大変危険ですので、必ず医師と相談しながら進めましょう。
- 1型糖尿病か2型糖尿病か、どうやって診断するのですか?
- 血液検査で、自分の膵臓を攻撃してしまう抗体(GAD抗体など)の有無や、体内で作られているインスリンの量を調べることで、正確に診断をつけることが可能です。
健診で異常を指摘されたら、たなか内科クリニックへ
糖尿病は「症状がないから」と放置することが最も危険な病気です。少しでも気になる症状がある方、健康診断で血糖値やHbA1cの高さを指摘された方は、明石市・JR大久保駅北口すぐの「たなか内科クリニック」へご相談ください。
当院でのインスリン導入や、他院で処方されているお薬の調整なども対応可能です。
